2024 SUPER GT 300

【特別寄稿】
Team LeMans代表が語るザーレンとの歩み

年間総合10位、最高位は第3戦・鈴鹿大会の3位という結果で2024年シーズンを終えたTeam LeMans。初めて導入したフェラーリ296GT3のポテンシャルの高さを確信するとともに、2025年シーズンへの課題が見えた１年となりました。この度、チームの代表を務める太田雅文氏に、2024年シーズンを振り返るとともに、2021年からサポートしているザーレンとの歩みを語っていただきました。

『ザーレンオイルとともに優勝を勝ち取る』。
それが2025年のチーム目標だ！

◆SUPER GTの醍醐味

SUPER GTは、全日本GT選手権をルーツに持つ国内最高峰にして国際格式のツーリングカー（乗用車型のレーシングカー）レースで、2024年シーズンは年間8戦が国内の主要サーキットで開催されました。

レースの特徴としては、国内外の自動車メーカーから様々なスポーツカーが出場しており、車両の最大出力で2つのクラスに分けられます。

GT500には国内メーカーのトヨタ、ニッサン、ホンダが参戦。GT300には、FIA（国際自動車連盟）の定めるGT3規格を中心とした海外スーパーカーをはじめ、国産スポーツカーなどが参戦しています。

レースはサクセスウエイト制というレースでポイントを獲得した車両には性能の均衡を図るためにウエイトを積載する独自のルールが採用されているほか、タイヤも1銘柄ではなくタイヤメーカー各社が参入するなど、レースをよりエキサイティングでエンタテインメント色の強いものとし、国内トップの情報発信力を有するレースです。

どちらのクラスも、2人ないし3人のドライバーが交代して上位を目指し争います。2つのクラスの最大出力差から、集団で混走してレースをすることがSUPER GTファンを魅了するレースイベントになっています。

◆勝敗を分けるチーム力

2024年のGT300クラスは、全27台がエントリーしました。GT300クラスは、GT500クラスに比べて、多種多様な車両が走るという特徴があります。また、多くのタイヤメーカーが参戦しているため、開発競争も激しくレースの結果を左右する場面もあります。

GT300クラスのレースでは、優れた性能のタイヤを履くチームが、タイヤ無交換作戦によってピット作業時間を短縮し、好成績を挙げるケースもあり、時と場合によりますが、決勝で予選下位から大きく上位に食い込むチャンスがありました。

◆Team LeMans×ザーレン

2024年はGT300も新燃料が導入され、バイオマス由来の非化石燃料を50％混合した新燃料「GTA R50」が使用されることになりました。導入1年目となるため、チームによってセッティングや適応も変わってくるところもあり、勢力図が変わってくるのではと懸念していました。

しかし、テスト段階からエンジンオイルについてザーレン・コーポレーションに相談し、一緒に協力して対応できたのは、チームにとっては大きなアドバンテージでした。ザーレンオイルによって、安心とともにエンジン性能に関する安定を得ることができました。

◆2025年シーズンに向けて